これ以上カレッジに通っても意味はない、と判断した私。
「退学しようと思う・・・」と、外国人仲間の一人に打ち明けました。
その人から返ってきた言葉は今でも鮮明に脳裏にあります。
「一つ事をあきらめたら、全てのことをあきらめることに繋がるよ!」と。
それは言えるのかも・・・!まだ二十歳前の若造の自分です。
実際、本当にあきらめの人生になったらどうしよう~(恐)と思いました。
でも私は、自分の決断に迷いはありませんでした。
私は何かの学問をやるために在るのではなく、
デザイナーになるために在るのだから、その道を探すのよ!
と、泣きながら自分を励ましました。
すると不思議なご縁がつながったのです!
カレッジを中退してアルバイトを始めた先で、ある女性と知り合ったのです。
スーザンという金髪女子。
彼女はファッション専門学校に通いながら、そこでバイトをしているとのこと。
▼スーザンと知り合ったバイト先の仲間と(私19歳)▼
な、なに?その専門学校って?!
食いつきますよね~!当然。
聞いてみると、
F.I.T.(Fashion Institute of Technology)という、
NYではピカイチの有名校だそう!
カルバン・クライン等、有名デザイナーは皆、そこの卒業生なのよ♪
知らないの~?(上から目線)と言うじゃないですか。
即決です。そのF.I.T.とやらで勉強しなくては!
ということで、入学申請をして試験を受け、
見事に受かってから、両親に打ち明けました。
二人共開いた口が塞がらないお顔でした。
さんざん「呆れた娘だ!」と言われながらも、後日
「F.I.T.に受かるなんて大したものらしいゾ!」
と両親がヒソヒソ話をするのを耳にした時は、
正直言って何ともホッ・・・とした気持ちでした。
さて、水を得た魚のごとく、私は様々な事を吸収し、成果を評価され、
実際、成績最優秀者として卒業を迎えました。
勝負するは英語力ではなく、感性と技術力でしたから。
カレッジをドロップアウトしても
「あきらめ」にはつながらなかった事を、
自分で証明し確信できた瞬間でした。
▼FITの仲間とパーティーでのショット(人種は様々!)▼
せっかくなら卒業後、NYで経験を積んでから帰国したい。
と、既に帰国していた両親に伝えました。
実際、成績最優秀な自分なら、
就職先はいくらでもあるはず~!と、思っていましたから。
ところが、いくら面接に行っても、どこも雇ってくれません(汗)
10社以上は行きました。
ある日、面接で言われました。
「あなた、卒業したばかりで実践経験はゼロでしょ?
何の技術も提供できない人に、
お金を払って雇う企業がある訳ないでしょ。
そんなことも分からないの?!」と。
つづく・・・